【卒論全文公開:2.1.6】

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2.1.6文化や状況に合わせたプロダクトプレイスメントの活用

 岸谷ら(2008)によれば、プロダクトプレイスメントがいくら米国で成功しているからとはいえ、日本にそのまま適応することは難しいという。メディアは優れて文化的な現象であり、付随する広告も文化的コンテクストに左右されるものであるからだ。岸谷ら(2008)のアンケート調査の結果、日本の視聴者はプロダクトプレイスメントに対し、アメリカと比べて好意的でないため、批判的な考えがあることがわかったという。

 藤井(2017)が行った、日本人のプロダクトプレイスメントへの態度を調査したアンケート結果からは、性別・年代・テレビ視聴量・テレビ親近感の4つの要素がプロダクトプレイスメントを好意的に受け入れるかどうかに変化を与えていると示されている。性別では女性の方が、年代は10〜20代を中心に若い方が、テレビ視聴量が多い人の方が肯定的であり、テレビに親近感を持つ人の方がプロダクトプレイスメントを受け入れる傾向にあった。

 これらの文献から、プロダクトプレイスメントを日本のドラマに適応させる際には、どのような視聴者を対象にし、視聴者にどのような態度を求めるかを事前に想定しておくことが重要といえる。

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